パクセでの一件を引きずりつつ、俺は進む。せっかくラオスに入ったもんだから、中国麗江でショウジ君が薦めてくれたDON DETという島。ここに行ってみようと。てか内陸国のラオスでなぜ島かって?実はこの島、幅の広いメコン川の中州の島なんです。中州って言っても福岡にあるようなえっちーとこじゃ決してなく、電気通ってないような、夜は星空マン天なそんなところ。そして実は僕、メコン川童貞でもあって、ずっと楽しみだったメコン川なんすよ。夕日がきれいとかそんなん良く聞くけど、、、うわぁお楽しみぃ。
乗り合いトラックを乗りあいいついでに乗り継ぎ、パクセから5時間ほどでメコン川の沿いのBANNAKASAN(バンナカサン)という小さい村についた。うわぁお、そこにはメコン川!なんで感動すんだろうな、これ、メコン川。めっちゃ茶色。でかー。すごー。ってそんな感想ばっかなんだけどなんだか感動するんです、この川。きっと力持ってるんだろうね。
バンナカサンからボートで中州の島DON DETを目指す。めっちゃ細いボートで今にも落ちそうで、っていうか荷物とか完全ぬれてたからね。そんでもって着く、島!びしょってます。島について宿を探す。パクセの情報ノートにSANTIPHABっていう宿がいいって聞いてたから探してると、偶然その宿のママに会って連れて行ってもらった。そしてこの宿、すごいんです。部屋はシングルで、メコン川ギリギリにある高床式のバンガローに泊まるんです。そこにハンモックがかけてあってさ。ゆったりと時間がながれてる場所。
そこで、ハノイでの風邪、パクセでのひとりMCバトルの一件含め、そしてなんと旅も半分終わったということで、心機一転リフレッシュがてらゆったり過ごしました。ハンモックにゆらゆらゆられながら日本から持ってきた「フラニーとゾーイー」を読み漁る。それにあきたら散歩する。このDONDET、歩いて一周2時間くらいの大きさ。島を歩いてると現地の人がサバイディー(ラオ語でこんにちわ)って言ってくる。そしてオレもサバイディーって返す。欧米人も調子乗ってオレに向かってサバイディー。もちろんオレも調子乗って初日からサバイディー連発してた。だけどはじめはうる覚えで「サバディドゥ」とか言ってた。そんなあほオレにもサバイディーって返してくれたこの島のひとたちはほんとに笑顔でやさしさが伝わってくる。ただのあいさつだけど、心温まるっていうか、こういうのってずっとあり続けてほしい光景だ。
そして3日目くらいに、同じ宿に泊まっていた日本人の人2人に話かけられた。なんだか旅っぽくないご様子、聞いてみるとこの人たちはここに散骨のために来たのだという。亡くなったのはバンドの先輩でその方からの遺言でここに来たらしい。忙しい方で時間を見つけてはここDONDETを訪れ、こころを洗っていたんだって。その人が大好きだったメコン川の夕日を見ながらメコン川に散骨した。その瞬間、2人目から涙があふれ出た。もう20年くらいバンドとして付き合いのあった先輩。バンドっていうのは家族だったとおっしゃっていた。ドラマよりもリアルのほうがやっぱりドラマティックだ。
結局この人たちと話すのがおもしろく、ここに9泊もしてしまった。もっと1番の理由はオレもこの場所が大好きになったから!また行きたい場所のひとつになった。メコン川の夕日、ビジュアルももちろんきれいだけど、もっとなにか見えないなにかがすごくきれいだった。それがメコン川の力の魅力なのかもしれない。
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