スモーキーマウンテン。おっちゃんと俺がスモーキーマウンテンがある場所へ近づいていくとものすごい臭いがたちこめた。徐々にその周辺を走る車はゴミ収集車だけになる。もう少しだ。バイクが進む方向を見るとほかは真っ青な晴天なのにそこだけどんよりした煙でおおわれている。急にバイクが止まる。「ここちょうど煙の山見えるから写真撮りなよ」って、そういうのありがたいけど臭くてやってらんない。再びバイクへ乗り込みスモーキーマウンテンへ向かう。
インサイドにはおどろくべき光景が広がっていた。
ここで生活している人がいた。このゴミ山の上に家を建っている。そしてこの人たちはここに集めたれたゴミを拾ってそれを売るなどして生活している。さらに驚くべきはゴミの山の上、限りなく噴出する煙の上に屋台が並んでいた。ちょうど昼時だったこともあるがその前で飯を食う人がいる。驚くべき光景が次々と目に煙と一緒に入ってくる。ゴミの上をさらに入っていく。足元には目を疑う大量のハエ。うわーっとびっくりしてたら、おっちゃんがこっち見ろっていって、そこにはウジ虫の大群。それ見てもうだめだって思っておっちゃんに言ってアウトサイドへ急いで逃げた。
帰りに発見したのはこのゴミ山の隅っこに学校が建っていたこと。その前で子供が遊んでる。ゴミの山の斜面をゴミである車のフロント部分をソリ代わりにして遊んでる。ここもなんなんだよ。ゴミから出る煙。確実に体に毒だ。「神の子たち」ではそれによって病気になったり奇形児が生まれたりしていた。ここプノンペンでもきっと存在しているだろう。
俺はゴミ拾ってそれ売ること自体にも疑問があった。ここのゴミ山についていろいろ気になっていて、たまたま見つけた記事にここであるひとつの問題について書かれていた。
ゴミ山で生活する人に向けた高利貸しの存在。
貧困から抜け出すために、ゴミ山の中から使えるものを探し出してそれを売る。もちろんたいした金にはならないが普通ならそのゴミ拾いの生活からある程度したら抜け出せるという。しかし今の世の中、日々お金ってやつは必要なもので、お金が必要なときに借金をすることになる。ここがやっかいで、そのゴミを拾って生活している人たちがお金を借りる相手が高利貸しなのだ。そもそもそういう人しか貸してくれないのかもしれない。一度借りるとその暴利によって、利息分を返すのに精一杯になってしまう。いくら返しても借金は増えていくばかり。もうはじめに借りた額なんてとっくに返してるのに利息だけを返し続ける。いつまでたっても借金が返しきらない。いつまでたっても貧困から抜け出せない。その悪いルーティーンから抜け出すことはできない。だからここにいる人たちは悪いガスの立つこめるこのゴミ山でゴミを拾い生活しているのだ。そのゴミ山の脇でばかでかいハマーが走ってるのをみた。ここカンボジアには日本でもびっくりするくらいの金持ちもいるという。その格差の幅。平均月収をだすこと自体がナンセンスだとカンボジアに住む日本陣が教えてくれた。
これが貧困か。2つの言葉がある。
『貧困は最悪の形の暴力である』 byマハトマ・ガンジー
『1枚のビニール袋を作るのにかかる時間は1秒で、使用期間は約20分、分解されて自然に還るまでには100年~400年を要す』 by国連環境計画
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