2008年12月26日金曜日

カンボジア・シェムリアプ 孤児院へ行くことへの葛藤




モンゴルの孤児院へ遊びに行っ た経験は血肉になったことが多かった。アジアを旅しているとカンボジアでボランティア(孤児院や井戸つくり)へ行ってたよーって人を多く見かける。その人たちの勧めもあってカンボイジアではなにかお手伝いさせていただきたいなと思っていた。ネットで探していたのだがその多くが「よう若者!今年の夏はボランティアで青春しようぜ!」み たいなノリのデザイン。なんかなーって。結果的には行動において援助できてるのかもしんないけど。ちゃっとなんかなーってひっかかっててどうしようか迷ってた。そしたら シェムリアプへついた当日に出会った人が近くの孤児院へ行っているということでご一緒させてもらえることになった。縁ですね。NGOが関わっていない孤児院。









まあ孤児院へ行くって言ってもボランティアでもなんでもないしお手伝いでもなんでもない。俺はただ子供たちと遊びに行くだけ。この旅の中でかなりの子供好きになったかもしんない。日本以上に子供とかかわることが多い。これも海外の魅力かもしれない。例えば日本だと、同じ大学の立元K助くんという体毛が尋常じゃなくに濃い友人がいる。その立元くんは体毛も重なって見た目は怖いのだが心はすごくやさしい子供好き。よく公園へ筋トレに行くらしくそこに子供がいるとどうしても遊びたくなる。といってもかってに子供から寄ってきて一緒に遊んでいるらしい。でも後からその場に来た親御さんたちがすごく不審な目で見てくるという。そういう事件が絶えない日本では当たり前なのかな。海外でもそうかもしんないけど。そしてこの孤児院、俺は小さい子とも遊ぶけど、ここの孤児院に関してはバレーのネットが外に張ってあって大きいお兄ちゃんたちがそこでバレーボールやってた。うん、そうなんです、僕中学の時バレー部だったんです。東高出身大学生バレー部、あの伝説の『マメちんズ』以来のバレー。仲間にいれてー!てか強いねん!アンダーで手痛いねん!うまくてたちうちできなーい、でもおもいろーい!夕方から始まるこのバレーに通っちゃたよ。マメちんズは継続中ですか、輩たち。






そんなこんな孤児院へ通う中、孤児院へ向かってる途中の道で、会った一人の長期滞在の大人が俺に対して言ってきた。孤児院へ行く旅行者全員に関係してること。








「孤児院が見世物小屋になっている」









ここの孤児院は多くの旅行者が訪れる。その理由はさまざま。子供と遊ぶためだったり、孤児院を見学してみたかったり。この人に言われて、このやろうちくしょうと思ったけど、言葉のニュアンスは悪いが言いたいこともよくわかる。確かにこうやって金もっていろんなとこ旅行して楽しんでる外国人がふらっと孤児院へ行くこと自体もしかしたらよくないことかもしれない。もしだけど、もし俺が孤児院にいて中学生くらいの時だったら俺はすれてるからそういう外国人に文句言ってたかもしれない。ここの子達はどうなんだろう。ここの子たちは快く俺をバレーに誘ってくれる。俺がただそう思ってるだけで実際はもしかしたら嫌なのかもしれない。でもバレーが終わったあとも、好きな女の子の話したり、靴を隠して遊んだりとそういう時間が楽しかった。この日以降はそのことばかり考えていた。しかしこれだけは言えることがあって、俺は見世物小屋を見に行っているつもりはない。それでいいんじゃないかと思った。








シェムリにいる間、ゲストハウスのレストランによく来るKさんの紹介でもうひとつ孤児院へもお邪魔させていただいていた。こちらは地雷被害に会った孤児たち。性格に言えばその理由も重なって親が面倒見られなくなってしまった子供もいる。ここを紹介してくれた本人、Kさんが個人で管理しているところだ。ここの子たちは地雷を踏んでしまって足が吹き飛んだ子もいれば、地雷を手に持って、これなんだろうって叩いてみたら爆発して、手が吹き飛んだ子もいる。






初めてここを訪れた日、一人の子と自己紹介してよろしくって言って握手を求めたとき俺が右手だしてて、その子は地雷に吹き飛ばされて右手がなくて、左手で握手してきた。いつものクセで無意識に差し出した俺の右手。正直そのときは戸惑ってしまった。けど、これKさんも言ってたんだけど、ここに通っているうちに手がないのも足がないのもひとつの個性に見えてくる。五体満足の俺が言うのは間違いなんだけど、変わらない。個性なんだ。年も近いせいかお年頃恒例のエロ話で盛り上がったり、厚紙を丸めてラップの芯状にしてそれを吹き飛んだほうの手につけてロックマンみたいにしてそれで戦ったり。最終日にはみんなでカレーパーティー。ここでも楽しく遊ばせてもらった。




そしてここボランティア大国カンボジアには多くの問題点があることも教えてくれた。もうしわけないがここには書けない問題ばかりだ。きちんと調べてまた機会があったら載せていくかもしれない。この経験をきちんとアウトプットしていきたい。まあとにかくボランティア大国ってネーミングが悪いんだよ!今は良くない事情を抱えたカンボジアもこのKさんの意思を継いだこの子たちがカンボジアを変えてくれるに違いない。

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